太田優子さん/声楽/ナポリ国際音楽マスタークラス/イタリア・ナポリ
音楽留学体験者でなくては分からないような、音楽大学、音楽専門学校、音楽教室のコースプログラム、夏期講習会、現地の生活情報などを伺ってみます。将来の自分の参考として活用してください。
太田優子さん
太田優子さんプロフィール
高校2年より声楽を始める。2008年3月武蔵野音楽大学の声楽科を卒業。ナポリ国際音楽マスタークラスに参加。
— はじめに簡単な略歴を教えてください。
太田 今年の3月に武蔵野音楽大学の声楽科を卒業しました。歌を始めたのは、周りの方よりも遅くて高校2年生の冬です。昔からピアノを習ったり、中高で吹奏楽部に所属してパーカッションを演奏したりはしていたのですが、本格的に声楽を始めてからはまだ6年程になります。
— 歌を始めたきっかけはなんですか?
太田 1番のきっかけは、イタリアに行きたかったということです。イタリア語を勉強したい気持ちが強かったのですが、語学で大学に行くのはな……、という感じで、親に相談をした結果、歌を始めればイタリア語も勉強できるということで、もともと音楽はすごく好きだったので、音楽もしながらイタリア語も学べるのならそれが1番いいと思いました。母が同大学のピアノ科を卒業しているということも影響しているかもしれません。ちょっと動機は不純なんですけど……(笑)。
— へー。おもしろいですね。
太田 はい。でも始めたら、本当に歌が楽しくて。大学の4年間、すごく楽しく過ごすことができました。
— そうすると、外国に行きたいという気持ちはずっと強かったんですか?
太田 そうですね。高校生の頃からイタリアにはずっと憧れていました。旅行で行ったことはあったんですが、やはり観光と留学は違うので、大学を卒業したら勉強に行きたいとはずっと考えていました。
— 今までこういった講習会に参加したことはありましたか?
太田 いえ、今回が初めてです。留学自体したことがありませんでした。
— イタリア国内では、どこかに行かれたことがあったんですか?
太田 両親が昔、仕事の都合で2年間ローマに住んでいて、ローマには知り合いが多いので、何度か行ったことがあります。あとは、フィレンツェ、ヴェネツィア、ミラノ。ナポリにも行ったことがありました。ナポリは今回が初めてではなかったんですが、前回訪れたときは体調を崩してしまっていて、ゆっくり観光することができなかったので、きちんと観たのは今回が初めてです。
— 今回、イタリアでもいくつかの講習会があったのですが、ナポリを選ばれたのはどうしてですか?
太田 留学自体が初めてということもあり、いくつかの講習会を見ていたのですが、オーディションがあるところが多くて……。オーディションの場合、もし不合格ですと聴講だけということになってしまい、勿論それはそれで勉強にはなると思うのですが、初めてですし、折角イタリアに行くのなら聴講だけで無く実際レッスンもして頂けるところがイイと思い、オーディション無しで受け入れて頂けるナポリの講習会を選びました。それから、今回、講師をしてくださったメニクッチ先生が今年の10月にリサイタルで来日されるということを知り、興味を持ちました。
— 先生のことは演奏家としてご存知だったんですね。
太田 そうですね。名前だけは知っているという感じでした。ボチェッリというポップス歌手が、クラシックを勉強するときに師事していた先生ということで興味を持っていました。
— 実際の先生はいかがでしたか?
太田 すごく気さくな方で、楽しかったです。私があまりイタリア語が分からなくても、きちんと理解できるように話してくださいました。それで、今度来日されるということなので、逆に私が簡単な日本語を教えたり……(笑)。
— すごく親しくなったんですね。
太田 本当にフランクな先生でした。とてもありがたかったです。
— いくつの方なんですか?
太田 ちょうど講習中に誕生日を迎えられて54歳になられました。花束を買っていて、みんなでお祝いをしました。
— レッスンの内容はどんなものでしたか?
太田 聴講もできる公開レッスンだったんですが、ほとんどが発声でした。歌を歌う時間は最後の15分くらいで、あとはずっと発声。全く歌を歌わなかった日もあります。ヴォカリッツォ(発声)がいかに大事かということを実感しました。
編集注)イタリアでは、特に発声が大事と言われ、「必ず教授と共に発声を行い」レッスン時間の大部分を発声に使う場合があります。
— 今までに習ったことのないような発声方法もありましたか?
太田 最初に歌ったときに「今まであなたが勉強してきたことは何も間違っていないけれど、今の声はテアトロ(劇場)で歌う声ではない」と言われました。この発声だと、きれいには聴こえるけれど、何千人も人が入るところで歌うにはダメだ、と言われました。それで、まず、声を変えることからレッスンが始まりました。
— 声を変えるというのを今回の講習の目標にされたんですね?
太田 私の声が狭い場所で歌う声だったので、それを広いところでも歌える声にしようというのが今回の目標でした。いわゆるオペラ歌手が出す声、テアトロ向けの声にしようと。
— レッスン時間はどのくらいでしたか?
太田 基本的には1時間で予定が組まれていたのですが、割とアバウトで1時間を越えてしまうこともありました。レッスンは全部で5回ありました。
— 最低3回という予定でしたが、多く取れたんですね。
太田 そうですね。次の日の予定が壁に貼ってありまして、それで自分の名前を見て、時間を確認するというかたちでした。
— 受講者は何名くらいいたのですか?
太田 全部で11名です。私ともう一人日本人の方がいました。その方はミラノに住んでいらして、もともとメニクッチ先生に師事されている方で、ご自分で演奏活動もされているそうです。あとは、一人だけルーマニア人の女の子がいて、それ以外はイタリアの方でした。ルーマニア人の子とは同じ宿泊先だったこともあり、仲良くなりました。
— 講習会だとさまざまな国の方が参加される場合も多いですが、周りにイタリアの方がそれだけ多いと、イタリアに行ったという実感が持てますね。
太田 そうですね。もうどっぷりイタリアに浸かったという感じがあります(笑)。
— レッスンで教わったことで印象に残っていることはなんですか?
太田 ウエストの部分の筋肉の使い方はすごく勉強になりました。先生の助手の方が私が発声をしている間、そこの筋肉をずーっと押さえていて、それを押し返す気持ちで声を出しなさい、と言われました。背中に指のあとがつくくらい強い力だったんですが(笑)、おかげで自分のポジションが変わったのを実感できるようになりました。日本に帰ってから練習するときも、自分でそこを押さえながらするようにしています。
— 声質も変わりましたか?
太田 最終日に演奏会に出させてもらったんですが、「声が変わっただろう」、と先生に言われて、自分でも変化を実感できました。帰国後も家で練習していると、家族からも「少し声が変わったんじゃない」、と言われます。成長できたのかなーと、うれしかったですね。
— 他に変わったことはありますか?
太田 発音のことをすごく言われました。助手の方が別室でレッスン以外の時間に持って行った曲の発音を確認してくださったんです、今まで何気なく歌ってきましたが、ネイティブの方に見てもらうと、やっぱり違うなと感じましたね。
— そうやって見てくださると意識も変わりますよね。
太田 そうですね。発音がいかに大事かということを痛感しました。私が大学でついていた先生はフランスものが専門の方で、大学4年のときは1年間イタリアものから離れていたんです。今回の講習でも「あなたの“u”はフランチェーゼの“u”になっている」と言われました。それを根本から直していただいて、いい勉強になったと思っています。たった5回のレッスンだったんですが、得るものは大きかったです。
— 通訳はついていなかったですよね?
太田 はい。私も先生も英語は特に使わず、全部イタリア語でやりとりをしました。わからないときは、ジェスチャーを交えて話してくださるので、困ることはありませんでした。
— 覚えておいて役立った言葉はありますか?
太田 一応、声楽に必要な言葉は一通り覚えていったのですが、レッスン中に何度も言われるので自然に身に付いたといった感じです。舌がlingua(リングア)、息を吸うことをinspirazione(インスピラツィオーネ)、吐くことをespirazione(エスピラツィオーネ)、appoggio(アッポッジョ)これは「支え」という意味です。それから筋肉をmuscolo(ムスコロ)と言いますが、これらは本当に何回も言われました。あとイタリア人はオーディションやコンクールに参加する人を送り出す時等、「In bocca al lupo!(インボッカアルーポ)」「Crepi!(クレーピ)」というやりとりをします。これは直訳すると「狼の口に気を付けて!」「くたばれ!」という意味なのですが、所謂日本で言う「頑張ってね」「ありがとう」という意味で使われます。最終日のコンチェルトの時に、控え室では皆で言い合っていました。
— レッスン会場で練習はされましたか?
太田 毎日レッスンがあったのと、会場の建物内に所謂練習室といった練習室がなかったので、練習はしなかったです。ただ呼吸の仕方と筋肉の使い方は、毎日ホテルに帰ってから練習していました。壁に足と頭をつけてきちんと背筋を伸ばして立って、息を吸うという方法を初日に習ったので、それを毎日ホテルに帰ってからやっていました。あとは、腹筋などの筋トレやストレッチもしていました。ホテルなので大きな声を出すことはできませんでしたが、ハミングで歌の練習をしたこともあります。
— レッスン以外の時間は何をされていたのですか?
太田 他の人のレッスンの聴講が自由だったので聴講をしたり、ホテルに帰って、のんびり過ごしたりしていました。
— 他の方のレッスンはどうでしたか?
太田 人のレッスンを聴くのもすごく勉強になりますね。ノートを持っていって、レッスンを受けている方が注意されたことをメモしていたのですが、それがすごく勉強になりました。
— 最終日の演奏会はいかがでしたか?
太田 講習を受けた方は全員出させていただいたんです。場所は近くにある有名な考古学博物館で、各自で移動しました。講習会に参加した人だけで行う内輪な発表会だと思っていたのですが、一般のお客様が観にきてくださっているところでやらせていただきました。
— お客さんはたくさんいらしてたんですか?
太田 正確には分かりませんが100人以上はいらしていたと思います。考古学博物館にいらしていた方が「あ、なんかやってるな」という感じで観に来てくださっていたので、年配の方から小さなお子さんまでいろんな方がいました。
— 博物館のロビーのピアノを使って、という感じだったんですか?
太田 いえ、ロビーではなく、エントランスから少し脇に入ったところの小さなお部屋にピアノが置いてあって、そこで行われました。その部屋は、普段からよく発表会が行われているそうです。
— わりと音楽が盛んな街なんですね。
太田 そうですね。ナポリに限らず、イタリアではそういう小さな音楽会がレベル問わず当たり前にあるようで、日本との違いを感じました。
— 他に日本との違いは何か感じましたか?
太田 何よりも街が古いということですね。日本でも古い町並みはありますが、道路はきれいに整備されたりしていますよね。でも、ナポリの街は本当に昔のまま残っているんです。千何百年も前の石畳がそのまま残っていて、昔の有名な方もここを歩いたのかな、と思うと感慨深かったです。音楽家でいうと、ナポリといえばベッリーニも有名ですよね。近くにあるベッリーニ広場にも行きました。
— どうでしたか?
太田 そんなに大きな広場ではないんですが、ベッリーニの像があって、近くにはリストランテベッリーニというイタリアレストランもありました。そこにも一度入りました。
— 味はいかがでしたか?
太田 海鮮のサラダとパスタを食べたのですが、すごくおいしかったです。デザートのドルチェが有名だということを聞いていたので、それも食べてきました。ナポリは海が近いので魚介類がおいしかったです。
— 街の人はどうでしたか?
太田 みなさん親切でした。道が分からなくて尋ねると、連れて行ってくださったり……。日本人が少ないので、歩いていると目立つようで、お土産屋さんに話しかけられたり、お店のおじさんと仲良くなったりしました。
— フレンドリーですね。
太田 そうですね。行く前はスリやひったくりが多いと聞いて、警戒していたのですが、自分が隙を見せなければ狙われないですし、特に危険な目にも遭いませんでした。
— そうすると、ナポリはイタリアの中でもオススメですか?
太田 うーん。ナポリや車やオートバイがすごく多くて、とにかく交通マナーが悪く、道を横断するのも命がけなんですね(笑)。ミラノ在住の方がナポリのほうがミラノより交通マナーが悪いと言っていました。ナポリに来たら、歌を習う前に道路の渡り方を学ばなくっちゃいけないんだ、と(笑)。ですから自分の身は自分で守るといった範囲で個人で行く分にはいいと思いますが、道も狭く、細い路地にはバス等は入れないので、ツアーなどの団体で行くのには向かないなと感じました。特にお年寄りには危険だと思います。やはりどんなに周りが親切でも、常に警戒して気を張っていなければならないので疲れてしまいますし。私は古い街が好きなので、ナポリはとても気に入ったのですが、色々なことをふまえて考えると、万人にオススメは出来ないかなと。
— ホテルはいかがでしたか?
太田 鍵が開かなくなったり、クーラーが壊れたりと小さなトラブルはありましたが、ホテルの管理人さんがすごく親切だったので、過ごしやすかったです。着いた日がちょうど日曜日で入り口が閉まっていて分からなかったのですが、電話をしたら管理人さんがすぐに出迎えてくれて助かりました。
— レッスン会場のサラショパンも分かりにくい場所ですよね。
太田 そうですね、最初建物名がサラショパンなんだと思っていたので、でも会場がある広場付近で誰に聞いても知らないと言われてしまい(笑)建物に住所も書いてなかった為、少し分かりにくかったのですが、向こうに行く前に一度説明をしていただいていたので、無事にたどりつくことが出来ました。
— 移動は何でされていたんですか?
太田 徒歩です。ホテルとレッスン会場は徒歩でも15分かからないくらいの近い場所だったので。1度だけバスに乗ったのですが、あまりの交通渋滞で歩いた方が確実なので、歩いて行っていました。
— バスはいくらくらいでしたか?
太田 システムがわかりにくいのですが、カードを買ってバスに乗るとその時刻が打刻されるんです。それで、カードの金額によって、有効時間が違うというものでした。私は1ユーロのものを買ったので、75分の有効時間でした。中にはもっと長い時間のものもあれば、1日使えるもの、3日間使えるものもあるようです。
— 日本より少し安いくらいですね。
太田 そうですね。全体的に交通費は日本より安いと感じました。タクシーも土地や時間によっても違うのですが、初乗りが2〜3ユーロでした。
— 今回はローマを観光されてからナポリに行かれたんですよね?
太田 はい。観光というか、ローマでは少し郊外の音楽院に2週間通いまして、プライベートレッスンを受けたのですが、どちらも勉強になりましたね。サンタチェチーリア音楽院で教授をされている先生に教えていただきました。
— どのような違いがありましたか?
太田 ローマでもいろいろな発声を教わったのですが、ナポリではテアトロを意識したものだったので、そのあたりに大きな違いがありました。
— レッスン形態の違いについてはいかがですか?
太田 日本でのレッスンもプライベートレッスンでしたので、公開レッスン自体初めてでしたが、公開は公開で、自分の歌を同じく歌を勉強している人に聴かれるというので勉強になりますし、逆に自分が聴く立場になれるのもすごく勉強になりました。ずっとプライベートレッスンしかしてきませんでしたが、人前で歌うことにも慣れることができますし、公開レッスンもいいなと感じました。
— 他の受講生と話す機会はけっこうありましたか?
太田 ルーマニア人の子と一番仲良くなったんですが、その子はもともとミラノで声楽を勉強している子でした。一緒に聴講をしながらその場で感想を言い合ったり、晩ご飯を一緒に食べに行ったりしました。
— 海外の方と上手く付き合うコツはありますか?
太田 どうしても言語の問題が出てきて萎縮してしまうこともあるかと思いますが、こちらから積極的に話しかけることが大事だと感じました。それからあちらの方は曖昧にされることを嫌うので、分からなければ分からない、と自分の意志をきちんと伝えることが重要だと思います。
— 日本とイタリアの違いは?
太田 根本的にすべてが違うと感じました。日本人からすると、向こうはとにかくすべてが自由でマイペースだと感じると思います。例えば、不便なんですけど、昼間や日曜日はお店が閉まっていたり。私はそのことを知っていたので平気でしたが、知らないで観光に来た人はびっくりするんじゃないですかね。お店の営業時間に合わせて、車の量も変わります。日曜日はバスとタクシー以外車は殆ど走っていませんでした(笑)
— スーパーなどに買い物に行きましたか?
太田 駅の近くに日用品を扱っている有名なスーパーがありまして、そこに一度だけ行きました。
— 物価はどうでしたか?
太田 今はユーロが高いので、けして安くはないです。しかも水道水が飲めないので、水などはどうしても買わなけれならず、それはけっこうな出費だったなと思います。
— お水はいくらくらいでしたか?
太田 近くのマクドナルドやバールで購入していたのですが、だいたい500ミリリットルで1ユーロくらいでした。私が行った時は1ユーロが170円くらいだったので、やはり日本より少し高い感じですね。
— 最後に留学をする人にアドバイスをお願いします。
太田 留学する人へのアドバイスではないのですが、もし留学を悩んでいる方がいたら、私は絶対に行くことをお勧めします。やはり、音楽の本場で学ぶというのは、そこの空気を吸うだけで日本とはまったく違う感覚を味わうことができるんです。私は幸い、今回そういう機会をいただいて、大きなものを得ることができたなと感じています。
— なるほど。
太田 少し言い方は悪くなってしまうんですが、日本でいくらクラシック音楽を学んでも、日本でやっている西洋音楽というのは西洋音楽の真似事なんだなと感じたんです。勿論、私が日本で師事した先生方はいずれも海外へ留学経験のある、素晴らしい先生方でしたので、日本で勉強したことが無駄だったかというとけしてそうではありません。大学の4年間があったからこそ、留学することが出来たんだと思いますし。ただ、例えば向こうの方がいくら向こうで演歌を勉強しても、日本に来ないと実態が分からないように、クラシック音楽は向こうの音楽で、本物を知るには向こうに行って勉強しないとダメだと感じました。
— なるほど。
太田 音大を出て別のところに就職して音楽は趣味でやっていくという人なら、それでもいいと思うんですが、音楽を本格的に一生やっていきたいと思うのであれば、やはり向こうに行くという経験は必要になってくると思います。
— 太田さんは今後、音楽とどういうふうに関わっていきたいですか?
太田 できれば冬あたりにもう一度イタリアに行って勉強したいと考えています。音楽で食べていきたいといった欲はないんです。演奏家として食べていくのはそんなに簡単なことではないと思いますし。ただ、せっかく音大で4年間勉強をしましたし、今回の留学で歌が好きだということが再確認できたので、音楽の勉強は一生続けて行きたいと思っています。自分に合う、自分を伸ばしてくれる先生に出会って、その先生の元で勉強していきたいな、と思います。今回、憧れだったイタリアに行って、その思いは強くなりました。大きなリサイタルが開けなくても、小さなところでいいから人のために歌えたらいな、と考えています。聴いて下さる人が感動…とまではいかなくても、少しでも何か感じて貰える、そんな歌が歌えるようになりたいです。
— 今回の留学で音楽への思いが強くなったのですね。
太田 テレビもパソコンもないので、音楽のことしか考えることがなく、自分を見つめ直せるいい機会でした。短い期間の
留学だったけれど、自分が歌が好きだということを再認識することができました。今回の留学で、まだ歌が歌える段階ではないということが判りました。発声や体作りが必要だということを痛感しましたし、まずは、基礎をきちんとさせていきたいと思いました。
— 今日は本当にありがとうございました。