パルマ音楽院”アッリーゴ・ボーイト”/Conservatorio di Musica “Arrigo Boito” di Palma
トスカニーニやミケランジェロ&クラウディオ・アバドが学んだイタリアの伝統校
パルマ音楽院は、1769年設立の声楽学校を母体に、王立音楽院として1877年に創立。以来、質の高い音楽教育を誇り、数多くの優れた音楽家を輩出して来ました。その名を挙げれば、同校が音楽界に大きく貢献していることがおわかりになるはずです。例えば、パルマ出身で世界的マエストロのアルトゥーロ・トスカニーニをはじめ、イタリアを代表する作曲家イルデブランド・ピツェッティやジャン・フランチェスコ・マリピエロ、パガニーニ研究で名高いフェデリコ・モンペリオなどが学びました。さらに、ミケランジェロ&クラウディオ・アバドの親子二代も、同校で貴重な経験を得ています。
長い歴史を持つ伝統校ですが、時代ごとにアカデミックな教育改革を実施する、革新的な面を持ち合わせているのが特徴です。2004年度からは段階的に、従来のイタリア式教育制度を廃し、大学レベルの資格取得が可能となりました。現在では、大学(学士)に相当する3年間のレベルI、大学院(修士)に相当する2年間のレベルIIという2コースを展開。地元オペラやオーケストラとの協演はもちろん、ゲスト音楽家によるハイレベルなセミナーなど、学生のうちから徹底した実践訓練が受けられるのが魅力です。そして学業修了時には、卒業証書と同時に、欧州議会・同委員会・ユネスコによる、世界で通用する認定書が授与されますので、自信を持って次のステップに進めます。
施設には、優れた音楽院に相応しく、専用教室、スタジオ、コンピューターラボ、電子音楽や音響施設、リスニングルーム、博物館、古楽器コレクション、ネット接続などを完備。さらに、オルガン設置の小ホールや、修道院を利用した大ホールでの演奏活動は、五感を刺激すること間違いありません。起源を14世紀にまで遡る、この歴史的な美しい校舎で学べば、かけがえのない経験となることでしょう。